古典

古典

走れメロス     太宰治       

メロスは激怒した。必ず、かの邪智暴虐の王を除かなければならぬと決意した。メロスには政治がわからぬ。メロスは、村の牧人である。笛を吹き、羊と遊んで暮して来た。けれども邪悪に対しては、人一倍に敏感であった。きょう未明メロスは村を出発し、野を越え...
古典

中学2年生の作品~『走れメロス』~

あたしは中学二年になった。文芸部には、後輩が三人入ってきた。少ないけれど、文学好きな子は必ずいるのね。淡埜先輩が卒業して、あたしたちの班には中一の後輩が入ってきた。桐野美鈴と言った。小柄で顔も小さい。顔からはみ出るような大きな眼鏡を掛けてい...
古典

先生の話

北都誠先生が次のような話をしてくれた。「「僕」の話は、友人が語ったのを「私」聞いて語ったという形を取っています。なぜこんな複雑な構成にしたのでしょうか。「僕」の話だけで独立させることもできました。その理由の一つは、大人になっても忘れることが...