古典

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《季節は移ろう》

題しらす よみ人しらす(一説、たちはなのきよとも) かはつなくゐてのやまふきちりにけりはなのさかりにあはましものを (125) 蛙鳴くゐでの山吹散りにけり花の盛りに会はましものを ゐで:堰。川をせき止めてあるところ。また、井手という地名。(...
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第百十二段  諸縁を絶て

明日は遠き国へ赴くべしと聞かん人に、心閑になすべからんわざをば、人、言ひかけてんや。俄かの大事をも営み、切になげく事もある人は、他の事を聞き入れず、人の愁へ・喜びをも問わず。問はずとて、などやと恨むる人もなし。されば、年もやうやうたけ、病に...
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《川底の山吹》

よしの河のほとりに山ふきのさけりけるをよめる  つらゆき よしのかはきしのやまふきふくかせにそこのかけさへうつろひにけり (124) 吉野河岸の山吹吹く風に底の影さへ移ろひにけり 「吉野河の岸辺に山吹の花が咲いていたのを詠んだ 吉野河の岸辺...