2024-10

古典

《歌の背景》

題しらす よみ人しらす あきかせのふきとふきぬるむさしのはなへてくさはのいろかはりけり (821) 秋風の吹きと吹きぬる武蔵野はなべて草葉の色変はりけり 「題知らず 詠み人知らず 秋風が吹きに吹いた武蔵野はおしなべて草葉の色が変わったことだ...
古典

《心の秋》

題しらす よみ人しらす しくれつつもみつるよりもことのはのこころのあきにあふそわひしき (820) 時雨つつ紅葉づるよりも言の葉の心のあきに逢ふぞ侘しき 「題知らず 詠み人知らず 時雨れながら紅葉するよりも言葉の心の秋(飽き)に逢うことこそ...
古典

《遠ざかる雁》

題しらす よみ人しらす あしへよりくもゐをさしてゆくかりのいやとほさかるわかみかなしも (819) 葦辺より雲ゐを指して行く雁のいや遠ざかる我が身悲しも 「題知らず 詠み人知らず 葦の生えている辺りから雲を指して行く雁のようにますます遠ざか...