2024-10

古典

《心の反転》

題しらす 平貞文 あきかせのふきうらかへすくすのはのうらみてもなほうらめしきかな (823) 秋風の吹き裏返す葛の葉のうらみても猶恨めしきかな 「題知らず 平貞文 秋風が吹き裏返す葛の葉の裏を見るではないが、恨んでもやはり恨めしいことだなあ...
古典

《古びる》

題しらす よみ人しらす あきといへはよそにそききしあたひとのわれをふるせるなにこそありけれ (824) 秋と言へばよそにぞ聞きし徒人の我を古せる名にこそありけれ 「題知らず 詠み人知らず あきと言えば余所に聞いていた。移り気な人が私を古くす...
古典

《実らない稲》

題しらす   小町 あきかせにあふたのみこそかなしけれわかみむなしくなりぬとおもへは (822) 秋風にあふ田の実こそ悲しけれ我が身空しくなりぬと思へば 「題知らず 小町 秋風にあう稲こそ悲しいことだが・・・。我が身が空しくなってしまったと...