2024-10

古典

《友の死》

藤原敏行朝臣の身まかりにける時によみてかの家につかはしける きのとものり ねてもみゆねてもみえけりおほかたはうつせみのよそゆめにはありける (833) 寝ても見ゆ寝でも見えけり大方は空蝉の世ぞ夢にはありける 「藤原敏行朝臣が亡くなった時に詠...
古典

《墨染めの桜》

ほりかはのおほきおほいまうち君身まかりにける時に、深草の山にをさめてけるのちによみける かむつけのみねを ふかくさののへのさくらしこころあらはことしはかりはすみそめにさけ (832) 深草の野辺の桜し心あらば今年ばかりは墨染めに咲け 「堀川...
古典

《慰めの煙》

ほりかはのおほきおほいまうち君身まかりにける時に、深草の山にをさめてけるのちによみける 僧都勝延 うつせみはからをみつつもなくさめつふかくさのやまけふりたにたて (831) 空蝉は殻を見つつも慰めつ深草の山煙だに立て 「堀川の太政大臣藤原基...