2024-09

古典

《失恋の内省》

題しらす よみ人しらすこころこそうたてにくけれそめさらはうつろふこともをしからましや (796)心こそうたて憎けれそめざらば移ろうことも愛しからましや「題知らず 詠み人知らず心が嫌で憎いが、染めなかったら色が変わることも愛おしいだろうなあ。...
古典

《色褪せる恋心》

題しらす よみ人しらすよのなかのひとのこころははなそめのうつろひやすきいろにそありける (795)世中の人の心は花染めのうつろひやすき色にぞありける「題知らず 詠み人知らず世の中の人の心は花染めのように移ろいやすい色であったなあ。」「(色)...
古典

《恋心の温度差》

題しらす みつねよしのかはよしやひとこそつらからめはやくいひてしことはわすれし (794)吉野川よしや人こそ辛からめ早く言ひてし事は忘れじ「題知らず 躬恒たとえあの人が冷たかろうとしても、私は以前に言ったことは忘れまい。」「吉野川」は、「よ...