2024-08

古典

《変わらない習慣》

題しらす よみ人しらす いまはこしとおもふものからわすれつつまたるることのまたもやまぬか (774) 今は来じと思ふものから忘れつつ待たるることのまだも止まぬか 「題知らず 詠み人知らず もう来るまいと思うものの、それを忘れては待たれること...
古典

《予兆》

題しらす よみ人しらす いましはとわひにしものをささかにのころもにかかりわれをたのむる (773) 今しはと侘びにしものを細蟹の衣にかかり我を頼むる 「題知らず 詠み人知らず 今はもうと悲しんでしまったのに、蜘蛛が私の衣に掛かり私をして当て...
古典

《夏の夕暮れの女》

題しらす よみ人しらす こめやとはおもふものからひくらしのなくゆふくれはたちまたれつつ (772) 来めやとは思ふものから蜩の鳴く夕暮れは立ち待たれつつ 「題知らず 詠み人知らず 来るだろうかと思うものの蜩の鳴く夕暮れは待たれながら。」 「...