2024-08

古典

《歌の力》

返し 小野さたき ひとをおもふこころのこのはにあらはこそかせのまにまにちりもみたれめ (783) 人を思ふ心の木の葉にあらばこそ風のまにまに散りも乱れめ 「返し 小野貞木 人を思う心が木の葉であるのなら、風のままに散り乱れるのだろうが・・・...
古典

《移ろう言の葉》

題しらす をののこまち いまはとてわかみしくれにふりぬれはことのはさへにうつろひにけり (782) 今はとて我が身時雨にふりぬれば言の葉さへにうつろひにけり 「題知らず 小野小町 もうこれきりと、私の身が時雨に古くなってしまったから、言葉ま...
古典

《諦めと慰め》

題しらす 雲林院のみこ ふきまよふのかせをさむみあきはきのうつりもゆくかひとのこころの (781) 吹き迷ふ野風を寒み秋萩の移りも行くか人の心の 「題知らず 雲林院の親王 吹き迷う野の風が寒いので秋萩のように色が変わってもゆくことだなあ、あ...