2024-07

古典

《自分を慰める歌》

題しらす 藤原なかひらの朝臣 はなすすきわれこそしたにおもひしかほにいててひとにむすはれにけり (748) 花芒我こそ下に思ひしか穂に出でて人に結ばれにけり 「題知らず 藤原仲平朝臣 花芒を私こそはと内心思っていたが、穂が出て人に結ばれてし...
古典

《失恋を偲ぶ》 古今集 巻十五:恋五

五条のきさいの宮のにしのたいにすみける人にほいにはあらてものいひわたりけるを、む月のとをかあまりになむほかへかくれにける、あり所はききけれとえ物もいはて、又のとしのはるむめの花さかりに月のおもしろかりける夜、こそをこひてかのにしのたいにいき...
古典

《形見の矛盾》

題しらす よみ人しらす かたみこそいまはあたなれこれなくはわするるときもあらましものを (746) 形見こそ今は仇なれこれ無くば忘るる時もあらましものを 「題知らず 詠み人知らず 形見が今は恨みの種である。しかし、これが無かったら、忘れる時...