2024-06

古典

《未練がましさ》

題しらす 融(河原左大臣) みちのくのしのふもちすりたれゆゑにみたれむとおもふわれならなくに (724) 陸奥の信夫綟摺り誰故に乱れむと思ふ我ならなくに 「題知らず 源融(河原左大臣) 東北の信夫綟摺りのように他の誰かによって乱れると思う私...
古典

《いい思い出に》

題しらす よみ人しらす くれなゐのはつはなそめのいろふかくおもひしこころわれわすれめや (723) 紅の初花染めの色深く思ひし心我忘らめや 「題知らず 詠み人知らず 紅の初花染めの色のように深く思った心を私が忘れるだろうか。」 「紅の初花染...
古典

《嫌味》

題しらす そせい法し そこひなきふちやはさわくやまかはのあさきせにこそあたなみはたて (722) 底ひ無き淵やは騒ぐ山川の浅き瀬にこそあだなみは立て 「題知らず 素性法師 奥底の無い淵は騒ぐか。谷川の浅い瀬に無駄な波が立つのだが・・・。」 ...