2024-06

古典

《再会への期待》

題しらす よみ人しらす めつらしきひとをみむとやしかもせぬわかしたひものとけわたるらむ (730) 珍しき人を見むとやしかもせぬ我が下紐の解け渡るらむ 「題知らず 詠み人知らず 珍しい人に逢うだろうと、解きもしない私の下紐が解け続けているの...
古典

《失恋の嘆き》

題しらす つらゆき いろもなきこころをひとにそめしよりうつろはむとはおもほえなくに (729) 色も無き心を人にそめしより移ろはむとは思ほえなくに 「題知らず 貫之 色も無い心をあの人色に染め始めてから色が変わろうとは思えないのに。」 「そ...
古典

《究極の復讐》

題しらす しもつけのをむね くもりひのかけとしなれるわれなれはめにこそみえねみをははなれす (728) 曇り日の影としなれる我なれば目にこそ見えね身をば離れず 「題知らず 下野雄宗 曇りの日の影となっている私なので、あなたの目には見えないが...