古典 《自然な願い》 題しらす よみ人しらす ふくかせにあつらへつくるものならはこのひともとはよきよといはまし (99) 吹く風に誂へつくるものならばこの一本は避きよと言はまし 誂へつく(る):頼んでこちらの思うようにさせる。 「吹く風に頼んでこちらの思うよう... 2021.11.30 古典
古典 第八十六段 「秀句」の真意 惟継中納言(これつぐのちゅうなごん)は、風月(ふげつ)の才(ざえ)に富める人なり。一生精進にして、読経うちして、寺法師の円伊僧正と同宿して侍りけるに、文保に三井寺焼かれし時、坊主にあひて、「御坊をば寺法師とこそ申しつれど、寺は無ければ、今よ... 2021.11.29 古典
古典 《帰らぬ過去》 題しらす よみ人しらす はなのことよのつねならはすくしてしむかしはまたもかへりきなまし (98) 花のごと世の常ならば過ぐしてし昔は又も帰り来なまし まし:反実仮想の助動詞。未然形接続。「な」は完了の助動詞「ぬ」の未然形。「もし・・・なら... 2021.11.27 古典