古典 《理屈は本音ではない》 題しらす よみ人しらす まてといふにちらてしとまるものならはなにをさくらにおもひまさまし (70) 待てと言ふに散らでし止まるものならば何を桜に思ひまさまし 散らでし:「し」は、強意の副助詞。 おもひまさ:思いが勝る。もっとよいと思う。... 2021.09.23 古典
古典 第六十段 芋頭を好む高僧 真乗院に盛親僧都とて、やんごとなき智者ありけり。芋頭といふ物を好みて、多く食ひけり。談義の座にても、大きなる鉢にうづたかく盛りて、膝もとに置きつつ、食ひながら文をも読みけり。患ふ事あるには、七日、二七日など、療治とて籠り居て、思ふやうによき... 2021.09.22 古典
古典 《山の桜も散り始める》 春哥下 題しらす よみ人しらす はるかすみたなひくやまのさくらはなうつろはむとやいろかはりゆく (69) 春霞棚引く山の桜花移ろはむとや色変はり行く 「春霞が棚引く山の桜花は散ろうとするのか色が変わってゆく。」 この歌から「春哥下」が始まる... 2021.09.21 古典