古典 《老いの感慨》 さくらの花のもとにて年のおいぬることをなけきてよめる きのとものり いろもかもおなしむかしにさくらめととしふるひとそあらたまりける (57) 色も香も同じ昔にさくらめど年経る人ぞ改まりける (さく)らめ:現在推量の助動詞「らむ」の已然形... 2021.08.24 古典
古典 第四十七段 老尼の希なる心 或人、清水へまゐりけるに、老いたる尼の、行きつれたりけるが、道すがら「くさめくさめ」と言ひもて行きければ、「尼御前、何事をかくはのたまふぞ」と問ひけれども、答もせず、なほ言ひやまざりけるを、度々問はれて、うち腹たちて、「やや、鼻ひたる時、か... 2021.08.23 古典
古典 《春の錦とは?》 花さかりに京を見やりてよめる そせい法し みわたせはやなきさくらをこきませてみやこそはるのにしきなりける (56) 見渡せば柳桜をこきませて宮こぞ春の錦なりける みやる:遠くを望み見る。ながめる。 こきまぜて:違った色の花や紅葉などを摘み取... 2021.08.21 古典