2021-04

古典

『古今和歌集』の意義

かく、このたび、あつめえらばれて、山した水のたえず、はまのまさごのかずおほくつもりぬれば、いまは、あすかがはのせになる、うらみもきこえず、さざれいしのいはほとなる、よろこびのみぞあるべき。 「このように、この度、集め選ばれて、(山した水のよ...
古典

『古今和歌集』成立の事情

かかるに、いま、すべらぎのあめのしたしろしめすこと、よつの時ここのかへりになむなりぬる。あまねきおほむうつくしみのなみ、やしまのほかまでながれ、ひろきおほむめぐみのかげ、つくば山のふもとよりもしげくおはしまして、よろづのまつりごとをきこしめ...
古典

今の歌人の状況③

をののこまちは、いにしへのそとほりひめの流なり。あはれなるやうにて、つよからず。いはば、よきをうなの、なやめる所あるににたり。つよからぬは、をうなのうたなればなるべし。 「小野小町は、古の衣通姫の流れを酌む。あわれを感じさせるようであって、...