2021-03

古典

和歌への賛美

やまとうたは、ひとのこころをたねとして、よろづのことのはとぞなれりける。世中にある人、こと、わざ、しげきものなれば、心におもふことを、見るもの、きくものにつけて、いひいだせるなり。花になくうぐひす、水にすむかはづのこゑをきけば、いきとしいけ...
古典

「『土佐日記』一月二十日」から

「ひとのこころ」が「人の一つの心」を意味していることは、「よろづ」との対句以外にも根拠を上げることが出来る。『土佐日記』の一月二十日の記述に次のようにある。 「青海原振り放け見れば春日なる三笠の山に出でし月かも」 とぞ詠めりける。かの国の人...
古典

『古今和歌集・仮名序』を読む

これまで『伊勢物語』『土佐日記』と貫之が著した書を読んできた。(私は『伊勢物語』も貫之によるものと考えている。)ならば、やはり、『古今和歌集』を読まずにはいられない。しかし、『古今和歌集』は難物である。私の力で読み通せるか、自信が持てない。...