古典 歴史文学に心を寄せ 余は私《ひそか》に思ふやう、我母は余を活《い》きたる辞書となさんとし、我官長は余を活きたる法律となさんとやしけん。辞書たらむは猶ほ堪ふべけれど、法律たらんは忍ぶべからず。今までは瑣々《さゝ》たる問題にも、極めて丁寧《ていねい》にいらへしつる... 2020.07.03 古典
古典 奥深く潜みたりしまことの我 かくて三年《みとせ》ばかりは夢の如くにたちしが、時来れば包みても包みがたきは人の好尚なるらむ、余は父の遺言を守り、母の教に従ひ、人の神童なりなど褒《ほ》むるが嬉しさに怠らず学びし時より、官長の善き働き手を得たりと奨《はげ》ますが喜ばしさにた... 2020.07.02 古典
古典 政治家になるべき特科 ひと月ふた月と過す程に、おほやけの打合せも済みて、取調も次第に捗《はかど》り行けば、急ぐことをば報告書に作りて送り、さらぬをば写し留めて、つひには幾巻《いくまき》をかなしけむ。大学のかたにては、穉き心に思ひ計りしが如く、政治家になるべき特科... 2020.07.01 古典