2023-06

古典

《悲しい旅》

題しらす/このうたは、ある人、をとこ女もろともに人のくにへまかりけり、をとこまかりいたりてすなはち身まかりにけれは、女ひとり京へかへりけるみちにかへるかりのなきけるをききてよめるとなむいふ よみ人しらす きたへゆくかりそなくなるつれてこしか...
古典

《旅愁》

むさしのくにとしもつふさのくにとの中にあるすみた河のほとりにいたりてみやこのいとこひしうおほえけれは、しはし河のほとりにおりゐて、思ひやれはかきりなくとほくもきにけるかなと思ひわひてなかめをるに、わたしもりはや舟にのれ日くれぬといひけれは舟...
古典

《旅の遊び心》

あつまの方へ友とする人ひとりふたりいさなひていきけり。みかはのくにやつはしといふ所にいたれりけるに、その河のほとりにかきつはたいとおもしろくさけりけるを見て、木のかけにおりゐて、かきつはたといふいつもしをくのかしらにすゑてたひの心をよまむと...