2023-06

古典

《旅の余興》

これたかのみこのともにかりにまかりける時に、あまの河といふ所の河のほとりにおりゐてさけなとのみけるついてに、みこのいひけらく、かりしてあまのかはらにいたるといふ心をよみてさかつきはさせといひけれはよめる 在原なりひらの朝臣 かりくらしたなは...
古典

《旅の未練》

たしまのくにのゆへまかりける時に、ふたみのうらといふ所にとまりてゆふさりのかれいひたうへけるに、ともにありける人人のうたよみけるついてによめる  ふちはらのかねすけ ゆふつくよおほつかなきをたまくしけふたみのうらはあけてこそみめ (417)...
古典

《甲斐の国への旅》

かひのくにへまかりける時みちにてよめる みつね よをさむみおくはつしもをはらひつつくさのまくらにあまたたひねぬ (416) 夜を寒み置く初霜を払ひつつ草の枕に数多たび寝ぬ 「甲斐の国へ下った時の旅の途中で詠んだ 躬恒 夜が寒いので置く初霜を...