2023-03

古典

《斬新なたとえ》

題しらす よみ人しらす わかよはひきみかやちよにとりそへてととめおきてはおもひいてにせよ (346) 我が齢君が八千代に取り添へて留め置きては思ひ出にせよ 「私の年齢を君の八千年の寿命に取り添えて留め置いては思い出にしてください。」 「(留...
古典

《千鳥の鳴き声》

題しらす よみ人しらす しほのやまさしてのいそにすむちとりきみかみよをはやちよとそなく (345) しほの山さしての磯に住む千鳥君がみ世をば八千世とぞ鳴く 「潮の山さしでの磯に住む千鳥があなたのお年を八千年と鳴く。」 「千鳥」は、主語で「鳴...
古典

《有り得なさ》

題しらす よみ人しらす わたつうみのはまのまさこをかそへつつきみかちとせのありかすにせむ (344) わたつ海の浜の真砂を数へつつ君が千年の有り数にせむ 「大海の浜の砂を数え数えして君が生きてゆく千年の一粒として数えよう。」 「(数へ)つつ...