2023-02

古典

《冬の月光》

題しらす 読人しらす おほそらのつきのひかりしきよけれはかけみしみつそまつこほりける(316) 大空の月の光し清ければ影見し水ぞまづ凍りける 「大空の月の光が清いので、月影を見た水がまず凍ったことだなあ。」 「月の光し」の「し」は、副助詞で...
古典

《「かる」季節》

冬の歌とてよめる  源むねゆき朝臣 やまさとはふゆそさひしさまさりけるひとめもくさもかれぬとおもへは(315) 山里は冬ぞ寂しさ勝りける人目も草もかれぬと思へば 「冬の歌ということで詠んだ  源宗于朝臣 山里は冬こそが一層寂しいことだ。人目...
古典

巻六:冬  《冬の到来》

題しらす よみ人しらす たつたかはにしきおりかくかみなつきしくれのあめをたてぬきにして(314) 竜田河錦織り掛く神無月時雨の雨を経緯にして 「竜田河に錦を織って掛ける。神無月が時雨の雨を縦糸と横糸にして。」 「織り掛く」で切れる。以下は倒...