2023-02

古典

《雪の孤独》

題しらす 読人しらす わかやとはゆきふりしきてみちもなしふみわけてとふひとしなけれは(322) 我が宿は雪降り敷きて道も無し踏み分けて訪ふ人し無ければ 「私の家は雪が降り敷いて道も無い。雪を踏み分けて訪れる人が無いので。」 「(道)も」は、...
古典

《吉野の冬》

題しらす 読人しらす ふるさとはよしののやましちかけれはひとひもみゆきふらぬひはなし(321) 古里は吉野の山し近ければ一日もみ雪降らぬ日は無し 「旧都は吉野の山が近いので、一日も雪が降らない日は無い。」 「(古里)は」は、係助詞で主題の提...
古典

《河を見ての推定》

題しらす 読人しらす このかはにもみちはなかるおくやまのゆきけのみつそいままさるらし(320) この河に紅葉葉流る奥山の雪げの水ぞ今勝るらし 「この河に紅葉葉が流れる。奥山の雪解けの水が今増しているらしい。」 「紅葉葉流る」で切れる。ここま...