2022-12

古典

《殿上の感激》

寛平御時きくの花をよませたまうける としゆきの朝臣 ひさかたのくものうへにてみるきくはあまつほしとそあやまたれける (269) /この歌は、また殿上ゆるされさりける時にめしあけられてつかうまつれるとなむ 久方の雲の上にて見る菊は天つ星とぞ誤...
古典

《切々たる思い》

人のせんさいにきくにむすひつけてうゑけるうた 在原なりひらの朝臣 うゑしうゑはあきなきときやさかさらむはなこそちらめねさへかれめや (268) 植ゑし植ゑば秋無き時や咲かざらむ花こそ散らめ根さへ枯れめや 「人の庭の植え込みに菊に結びつけて植...
古典

《秋の味わい》

秋のうたとてよめる 坂上是則 さほやまのははそのいろはうすけれとあきはふかくもなりにけるかな (267) 佐保山のははその色は薄けれど秋は深くもなりにけるかな 「秋の歌ということで詠んだ  坂上是則 佐保山のははその色は薄いけれど、秋は深く...