2022-10

古典

《薫香の藤袴》

ふちはかまをよめる そせい ぬししらぬかこそにほへれあきののにたかぬきかけしふちはかまそも  (241) 主知らぬ香こそ匂へれ秋の野に誰が脱ぎ掛けし藤袴ぞも 「藤袴を詠んだ  素性 薫香の主が誰かわからない香りが香っているが、それは秋の野に...
古典

第二百二十七段  仏教音楽の起源

六時礼賛は、法然上人の弟子、安楽といひける僧、経文を集めて造りて、勤めにしけり。その後、太秦の善観房といふ僧、節博士を定めて、声明になせり。一念の念仏の最初なり。後嵯峨院の御代より始まれり。法事讃も、同じく善観房始めたるなり。 六時礼賛:晨...
古典

《藤袴の香り》

ふちはかまをよみて人につかはしける つらゆき やとりせしひとのかたみかふちはかまわすられかたきかににほひつつ  (240) 宿りせし人の形見か藤袴忘られ難き香に匂ひつつ 「藤袴を詠んで人にやった   貫之 私の所にお泊まりになった君の形見の...