第百九十九段  音律の違い

横川の行宣法印が申し侍りしは、『中国は呂の国なり。律の音なし。和国は単律の国にて、呂の音なし』と申しき。

横川:比叡山三塔の一つ。

「横川の行宣法印が言いましたことには、『唐土は呂旋の国である。律の旋律は無い。日本は律旋の国で、呂旋は無い。』と言いました。」

音楽についての蘊蓄を傾ける。自らの教養の幅を示そうとしたのだろう。ただし、「呂」と「律」の違いが何かまでは書いていない。本当に音楽への深い理解があったかどうかはわからない。専門以外のことについて、あれこれ語るのはどうなのだろう。兼好の常々の主張に反していないのか。

コメント

  1. すいわ より:

    律呂律呂‥と半音毎の音階の事だったかしら?確かに日本の音階はヨナ抜き音階だったりしますけれど、兼好さん、音楽、詳しくありませんでしたよね?「あの人がそう言っていた」と言う程度の関心事をわざわざ書き記すのは、、「知っている」という自慢?そろそろ鼻について来ましたけれど。

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