2022-02

古典

《表現の多様性》

はるのとくすくるをよめる みつね あつさゆみはるたちしよりとしつきのいるかことくもおもほゆるかな  (127) 梓弓春立ちしより年月の射るがごとくも思ほゆるかな 「春が早く過ぎるのを詠んだ  凡河内躬恒 春が立った日から月日が弓を射るように...
古典

百十四段   定まった評価

今出川のおほひ殿、嵯峨へおはしけるに、有栖川のわたりに、水の流れたる所にて、賽王丸御牛を追ひたりければ、あがきの水、前板までささとかかりけるを、為則、御車のしりに候ひけるが、「希有の童かな。かかる所にて御牛をば追ふものか」と言ひたりければ、...
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《春の旅寝》

春の歌とてよめる  そせい おもふとちはるのやまへにうちむれてそこともいはぬたひねしてしか (126) 思ふどち春の山辺にうち群れてそことも言はぬ旅寝してしが 「春の歌といって詠んだ  素性法師 親しい者どうし春の山のほとりに群がって、どこ...