古典 第七十三段 人間観察による嘘の分類 かつあらはるるをも顧みず、口にまかせて言ひ散らすは、やがて浮きたることと聞ゆ。又、我も誠しからずは思ひながら、人の言ひしままに、鼻のほどおごめきて言ふは、その人のそらごとにはあらず。げにげにしく、ところどころうちおぼめき、よく知らぬよしして... 2021.10.27 古典
古典 《桜の擬人化》 桜の花のちるをよめる きのとものり ひさかたのひかりのとけきはるのひにしつこころなくはなのちるらむ (84) 久方の光長閑けき春の日に静心無く花の散るらむ ひさかたのひかり:日の光。「ひさかた」は、日。 らむ:眼前の事実の原因理由を推量... 2021.10.26 古典
古典 第七十三段 噂はまず嘘と心得よ 世に語り伝ふる事、まことはあいなきにや、多くは皆虚言(そらごと)なり。あるにも過ぎて人は物を言ひなすに、まして、年月過ぎ、境も隔たりぬれば、言ひたきままに語りなして、筆にも書きとどめぬれば、やがて定まりぬ。道々の物の上手のいみじき事など、か... 2021.10.25 古典