古典 《梅の香は焼き餅の種》 題しらす よみ人しらす うめのはなたちよるはかりありしよりひとのとかむるかにそしみぬる (35) 梅の花立ち寄るばかりありしより人の咎むる香にぞ染みぬる 「梅の花に立ち寄るという些細なことがあったために、あの人が「あなた、浮気してきたのね... 2021.07.03 古典
古典 第二十八段 諒闇の美 諒闇の年ばかりあはれなることはあらじ。倚廬の御所のさまなど、板敷をさげ、葦の御簾をかけて、布の帽額あらあらしく、御調度どもおろそかに、皆人の装束、太刀、平緒まで、ことやうなるぞゆゆしき。 諒闇:天皇が父母の喪に服す期間。 倚廬:(いろ)諒闇... 2021.07.02 古典
古典 《梅の香の強さ》 題しらす よみ人しらす やとちかくうめのはなうゑしあちきなくまつひとのかにあやまたれけり (34) 宿近く梅の花植ゑじあちきなく待つ人の香に過たれけり 過たれける:「れ」は自発の助動詞。 「屋敷の傍に梅の花を植えまい。無益にも、待つ人の香... 2021.07.01 古典