古典 李徴の蹉跌 数年の後、貧窮に堪えず、妻子の衣食のために遂(つい)に節を屈して、再び東へ赴き、一地方官吏の職を奉ずることになった。一方、これは、己(おのれ)の詩業に半ば絶望したためでもある。曾ての同輩は既に遥か高位に進み、彼が昔、鈍物として歯牙(しが)に... 2020.05.13 古典
古典 李徴の自尊心 隴西《ろうさい》の李徴《りちょう》は博学|才穎《さいえい》、天宝の末年、若くして名を虎榜《こぼう》に連ね、ついで江南尉《こうなんい》に補せられたが、性、狷介《けんかい》、自《みずか》ら恃《たの》むところ頗《すこぶ》る厚く、賤吏《せんり》に甘... 2020.05.12 古典
古典 山月記 中島敦 年度が替わりました。昨年は新型コロナウイルス肺炎が世界的に流行しました。まだ完全には治まっていません。今では、自粛の生活を強いられることはなくなりました。しかし、これを機に何かが変わりました。以前とは、社会の原理がどこか違います。たとえば、... 2020.05.11 古典