2019-12

古典

忍び込む

エーミールがこの不思議なちょうをもっているということを聞くと、僕は、すっかり興奮してしまって、それが見られるときの来るのが待ちきれなくなった。食後、外出ができるようになると、すぐ僕は、中庭を越えて、隣の家の四階へ上がっていった。そこに、例の...
古典

憧れのクジャクヤママユ

二年たって、僕たちは、もう大きな少年になっていたが、僕の熱情はまだ絶頂にあった。そのころ、あのエーミールがクジャクヤママユをさなぎからかえしたといううわさが広まった。今、僕の知人の一人が百万マルクを受けついだとか、歴史家リビウスのなくなった...
古典

鑑定と値踏み

この少年に、コムラサキを見せた。彼は、専門家らしくそれを鑑定し、その珍しいことを認め、二十ペニヒぐらいの現金の値打ちはある、と値踏みした。しかし、それから、彼は難癖をつけ始め、展翅のしかたが悪いとか、右の触角が曲がっているとか、左の触角が伸...