古典

第二十四段  神社のよさ

 斎宮の野の宮におはしますありさまこそ、やさしく面白き事のかぎりとは覚えしか、「経」「仏」など忌みて、「中子」「染紙」など言ふなるもをかし。すべて神の社こそ、捨てがたく、なまめかしきものなれや。ものふりたる森の気色もただならぬに、玉垣しわた...
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《山中の春》

題しらす よみ人しらす をちこちのたつきもしらぬやまなかにおほつかなくもよふことりかな (29) 遠近のたづきも知らぬ山中におぼつかなくも呼子鳥かな たづき:手段。手掛かり。見当。 おぼつかなく(し):様子がわからないの...
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第二十三段  宮中讃美

 おとろへたる末の世とはいへど、なほ九重の神さびたる有様こそ、世づかずめでたきものなれ、露台・朝餉・何殿・何門などは、いみじとも聞ゆべし、あやしの所にもありぬべき小蔀・小板敷・高遣戸なども、めでたくこそ聞ゆれ、「陣に夜の設せよ」といふこそい...
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