古典

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《持て余す恋情》

題しらす 伊勢 ゆめにたにみゆとはみえしあさなあさなわかおもかけにはつるみなれは (681) 夢にだに見ゆとは見えじ朝な朝な我が面影に恥づる身なれば 「題知らず 伊勢 夢にさえ逢うとは見せまい。毎朝鏡に映る自分の姿に恥じる身だから。」 「(...
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《気高く不変の恋》

題しらす ふちはらのたたゆき きみといへはみまれみすまれふしのねのめつらしけなくもゆるわかこひ (680) 君と言へば見まれ見ずまれ富士の嶺の珍しげもなく燃ゆる我が恋 「題知らず 藤原忠之 君と言えば逢っていようが逢わないでいようが、珍しく...
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《逢うことの二面性》

題しらす つらゆき いそのかみふるのなかみちなかなかにみすはこひしとおもはましやは (679) 石上の神布留の中道なかなかに見ずは恋しと思はましやは 「題知らず 貫之 かえって逢わなかったら、恋しいと思うだろうか。」 「石上の神布留の中道」...