古典

古典

《秋月の明るさ》

月をよめる  在原元方 あきのよのつきのひかりしあかけれはくらふのやまもこえぬへらなり (195) 秋の夜の月の光し明ければくらぶの山も越えぬべらなり 「秋の夜の月の光が明るいので、暗いくらぶの山を越えられそうな様子だ。」 「の」は連体修飾...
古典

第百七十九段  道眼上人の批判

入宋(にっそう)の沙門、道眼上人、一切経を持来して、六波羅のあたり、やけ野といふ所に安置して、ことに首楞厳経(しゅりょうごんきょう)を講じて、那蘭陀寺と号す。その聖申されしは、「那蘭陀寺は大門北向きなりと、江師(がうそち)の説とて言ひ伝へた...
古典

《美しい理由》

これさたのみこの家の歌合によめる  たたみね ひさかたのつきのかつらもあきはなほもみちすれはやてりまさるらむ (194) 久方の月の桂も秋は猶紅葉すればや照りまさるらむ 「是貞親王の家の歌合に詠んだ  忠岑 月の桂の木も秋はやはり紅葉するの...