古典

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《極上の美》

寛平御時きさいの宮の歌合のうた  よみ人しらす ちらねともかねてそをしきもみちははいまはかきりのいろとみつれは (264) 散らねども予てぞ惜しき紅葉葉は今は限りの色と見つれば 「寛平御時后の宮の歌合の歌  詠み人知らず 散ってはいないけれ...
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《圧倒的な紅葉》

これさたのみこの家の歌合によめる たたみね あめふれはかさとりやまのもみちははゆきかふひとのそてさへそてる (263) 雨降れば笠取山の紅葉葉は行き交ふ人の袖さへぞ照る 「是貞の親王の家の歌合で詠んだ  忠岑 雨が降れば笠取山の紅葉葉は行き...
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第二百四十三段  この親にしてこの子あり

八になりし時、父に問ひて言はく、「仏は如何なるものにか候ふらん」といふ。父が言はく、「仏には人のなりぬるなり」と。又問ふ、「人は何として仏には成り候ふやらん」と。父又、「仏の教へによりてなるなり」と答ふ。又問ふ、「教へ候ひける仏をば、なにが...